学校見学レポート カナディアンインターナショナルスクール(CIS)
創立35周年を迎えた、シンガポールのインター校としては長い歴史のあるインターナショナルスクール、カナディアンインターナショナル(CIS)の学校見学に同行しました。
多国籍なインターナショナルスクール、たくさんの国旗がお出迎え
メインレセプションに到着すると、まず目に飛び込んでくるのは、大きな吹き抜けが広がる開放感あふれる半インドアのアトリウム空間です。
ずらりと並ぶ国旗は、在籍する生徒たちの国籍を表しており、現在約70カ国から生徒を受け入れている、多国籍なインターナショナルスクールならではの雰囲気を感じさせます。
全校生徒数は約2500名。18ヶ月の幼児から高校生までが、ひとつの広大なキャンパスで学んでいます。
アトリウムに置かれているピアノは、生徒なら誰でも自由に演奏できるもの。休み時間や放課後には、自然とピアノを奏でる生徒たちの姿が見られ、時には驚くほど素晴らしい演奏に出会えることもあります。
登下校の時間になると、元気いっぱいに走り回る小学生から、ソファに座って談笑する高校生まで、さまざまな年齢の生徒たちが集まり、キャンパス全体が活気に包まれます。
CISといえば言語プログラム(小学校のファウンデーションプログラム)
現在、多くのインターナショナルスクールで導入されている「高学年以上の英語ビギナー向け完全取り出しクラス(Foundation Program)」ですが、実はこの取り組みをいち早く始めたのがCISです。
CISではすでに7年以上にわたりこのプログラムを運営しており、試行錯誤を重ねながら改良を続けてきたことで、現在では非常に完成度の高いプログラムとして高い評価を得ています。
現在は小学3年生から対象となっており、英語ビギナーの生徒たちを集めた少人数環境の中で、短期間で学年相応のアカデミック英語力を身につけることを目指しています。
学校見学では、実際に3・4年生のFoundation Programのクラスを訪問し、担当の先生ともお話しする機会をいただきました。
担当されていた先生は、奥様が日本人ということもあり日本文化への理解も深く、英語ビギナーの生徒たちに非常に丁寧に寄り添われている先生でした。
「英語を教える」だけではなく、英語にしっかりフォーカスしながらも、算数やUOI(探究学習)など学年相応の内容を同時に教えることに強い情熱を持って取り組まれており、生徒・保護者双方から厚い信頼を集めていることが伝わってきました。
また、生徒たちが実際に授業で使用しているノートも見せていただきましたが、日本からほとんど英語ができない状態で入学した生徒が、1年足らずでしっかりとした文章を書けるようになっている様子に大変驚かされました。
「クラスメイトも英語ビギナーだと、英語が伸びないのでは?」という質問に対して、先生はこのようにお話してくださいました。
「本当の英語ビギナーの生徒さんにとっては、“みんな同じくらいの英語力”という守られた環境の中で学校生活を送り、安心して英語を使う経験を積むことがとても大切なんです。」
「間違えることを恐れず、人前で発表したり、英語で伝えたりする経験を重ねることで、少しずつ自信が育っていきます。」
実際の授業(算数)を見学していると、多くの生徒たちが積極的に手を挙げ、先生の問いかけに答えようとしている姿が印象的でした。
生徒たちが安心して挑戦できるクラス環境がしっかり作られていることを感じました。
また、Foundation Programでは「英語そのものの基礎」を丁寧に学べることから、低学年でメイン+ELLで入学したお子さんが、あえて3年生からFoundation Programへの移動を希望されたケースもあるそうです。
高学年になってからの学習を支えるためには、まず土台となる英語力(Foundation)をしっかり築くことが大切。
そうした考え方が、保護者の間でも広く支持されていることが伝わってきました。
*今回のレポートは低学年のお子様への同行でしたため、G7以上のファウンデーションプログラムについては別の機会にご報告いたします。
アウトドアディスカバリーセンター
大きな体育館を抜け、渡り廊下を進んでいくと、CISの中でも比較的新しいエリアのひとつ、「Outdoor Discovery Centre」が見えてきます。
ここは主に2年生までの生徒たちが使用するエリアで、“子どもたちの理想の遊び場”をそのまま形にしたような、開放感あふれる魅力的な空間となっています。
CISで幼少期を過ごす子どもたちは、このプレイグラウンドで五感をたっぷり使いながら学び、成長していきます。
外遊びを通して社会性やモータースキルを育むだけでなく、音楽・アート・自然観察などを通した探究的な学びも、この空間の中で行われています。
開かれた空間はそのまま幼稚園のアートルームやキンダークラスへとつながっており、子どもたちがのびのびと楽しそうに過ごしている様子を見ることができます。
また、この建物内には、
- 小規模体育館
- ダンススタジオ
- ブラックボックスシアター
なども備えられており、高学年の生徒たちが部活動やパフォーマンス活動で利用することもあります。
さらに、Foundation Program修了後のELL(英語サポート)クラスも、この校舎内で行われています。
幼少期から高学年まで、さまざまな学びが自然につながっていく、CISらしい温かさと探究性を感じられるエリアでした。
恵まれた設備
CISはシンガポールでも有数のマンモス校のひとつです。郊外に広大なキャンパスを構えていることもあり、非常に充実した教育設備・教育資源を備えています。
学校見学では、すべての施設を見て回ろうとすると1時間では足りないほど。実際のツアーでは、その中から一部を抜粋して案内していただくことが多くなっています。
CISには、
- 50メートルのオリンピックサイズプール
- 小さめの半インドアプール
- 複数の体育館
- 本格的なジム
- 広大なグラウンド
- テニスコート
- 複数のプレイグラウンド
- 屋外バスケットボールコート
など、スポーツ関連の施設が非常に充実しています。
さらに学習設備も豊富で、
- 大型ライブラリー
- 物理・生物・化学それぞれの専門理科室
- 3Dプリンターやレーザーカッターを備えたデザインテクノロジールーム
- レゴを活用したコーディング学習設備
- 本格的なドラマ・美術・音楽設備
など、多様な分野を深く学べる環境が整っています。
「興味を持ったことに実際に挑戦してみることができる」
これは、大規模インターナショナルスクールならではの大きな魅力のひとつです。
充実した設備と幅広い学びの選択肢の中で、生徒たちは自分の好きなことや得意なことを見つけながら、可能性を広げていくことができます。
設備だけではない学校の魅力
CISは、シンガポールのインターナショナルスクールの中でも「アカデミックに強い学校」として安定した評価を得ている学校のひとつです。
長年にわたりIB一貫校として、PYP・MYP・IBDPを提供してきた実績があり、IBフレームワークを深く理解した教師陣による指導が行われています。
IB教育に対して保護者の方からは、
「探究型と言われても、実際どのように学ぶのかイメージしづらい」
「自由すぎて学力面が少し不安」
という声を耳にすることもありますが、CISはその中でも比較的“学習の見えやすいIB校”という印象があります。
宿題もしっかり出されており、低学年では紙ベースの課題も多め。学年が上がるにつれ、
- リサーチ
- レポート作成
- プレゼンテーション
- 探究型プロジェクト
などが増えていき、生徒たちは高度なアカデミック課題に日常的に取り組んでいます。
特にIBDP(International Baccalaureate Diploma Programme)は、世界的にも非常に難易度の高い高校課程として知られていますが、CISではPYP・MYPの段階から、そのDPに対応できる力を段階的に育てていることが感じられます。
一方で近年は、「すべての生徒にIBDPだけが最適とは限らない」という考え方もインター校業界全体で広がっています。
CISでも近年、大きな転換としてAP(Advanced Placement)コースを導入。IBDPだけでなく、アメリカ式高校卒業資格ルートも選択可能となりました。
これにより、生徒一人ひとりの得意分野や進路希望に合わせて、より柔軟な卒業ルートを選べるようになっています。
また、CISはシンガポールでも比較的早い段階からバイリンガル教育を導入した学校としても知られています。
現在は、
- 英語+中国語
- 英語+フランス語
のバイリンガルプログラムを提供しており、
「せっかくシンガポールに来たのだから、中国語にも力を入れたい」
と考えるご家庭から高い人気を集めています。
なお、バイリンガルコースへの入学には、どちらか一方の言語でネイティブレベルの力が求められるため、日本人のお子さまの場合は、幼少期からの入学が特におすすめされています。
実際に見学を!
学校の魅力は文面だけでは伝えきれないものがあります。
生徒さんの様子を見ていただき、学校の雰囲気を肌で感じていただくことで、その学校の魅力を見つけることができます。
カルコネの学校選びでは、できるだけ実際に学校にご見学に行かれることをお勧めしております。
ご着任直後のお忙しいスケジュール、下見で2、3日だけシンガポールに来る予定があり、その間に学校を見学したい、などのご要望でのスケジュール調整も、学校選びのサポートの中で承っております。
完璧な学校はない、と言われる中でも、できるだけお子様やご家庭のご要望や希望にあった学校を選んでいただけるよう、学校同行の際は、聞きづらいけれど聞かないといけないこと、も積極的に聞かせていただくように心がけております。
当コラムでご案内したカナディアンインターナショナルスクール(CIS)についての詳細はこちらから。
